- コラム
- 2019.11.17
フルリノベーションとは?特徴、ポイント、費用を解説
時間を経て汚れたり、古びたりした内装・設備を新築の状態に戻す「リフォーム」に対し、間取りや設備・機能などの要素を大胆に組み立て直す改修を「リノベーション」と呼びます。リノベーションにも程度がありますが、最大規模の工事になるのが「フルリノベーション」です。ここでは、その特徴や大まかな費用を紹介します。
●フルリノベーションとは?
フルリノベーションとは、建築の内装をすべて解体し、ゼロの状態から空間を設計する改修のことです。木造建築なら柱と梁の木組みの状態に、マンションならコンクリート躯体の状態にまで解体してから新しい内装や設備の施工を行います。工事の際に建築の「骨組み」だけ残すため、「スケルトンリノベーション」とも呼ばれています。
フルリノベーションは間取りや設備などの目に見える部分はもちろん、給排水管や電気配線などのインフラ部分も刷新するため、建築の安全性や利便性など機能の面も大きく改善できるのが特長です。耐震補強や基礎の補強など躯体部分にも手を入れられるので、築年数が古い家でも安心して快適に暮らせるようになります。
▼リフォームとの違い
リフォームとリノベーションは、その違いが明確に定義されているわけではありません。しかし、多くの場合、部分的な改修で新築の時と同等かそれ以下の性能になる工事は「リフォーム」、大規模な工事で新築の時以上の性能になる工事は「リノベーション」と呼ばれています。
老朽化した設備だけを交換するリフォームでは、家の中に「新しくした部分」と「古いままの部分」が混在してしまいますが、フルリノベーションなら統一感のあるデザインで建物全体を一新できるのがメリット。リノベーションと呼ばれる工事の例としては、二世帯住宅への変更や、家全体のバリアフリー化などが挙げられます。
●フルリノベーションの費用
フルリノベーションの費用は、建築の面積や傷み具合、導入する設備によって増減しますが、マンションは700万~1000万円、戸建てでは1000万~1500万円がボリュームゾーンです。躯体部分の劣化が激しく、耐震補強をする場合や、水回りの位置(配管)の変更など大規模な修繕をする場合は、平均よりも費用がかさむのであらかじめ計算に入れておきましょう。
フルリノベーションでは部分リフォームよりも費用がかかるため、リフォームローンを利用して資金調達を行うことが一般的です。
●フルリノベーションの流れ
フルリノベーションは設計に2~3か月、工事に2~3か月で合計半年ほどかかるのが一般的です。
▼設計
予算や工事内容をシミュレーションし、間取り、外壁、床などの詳細をプランニングします。デザインやレイアウトにこだわりがある場合は、施工業者との綿密な打ち合わせが必要です。
▼工事
はじめに内装の解体を行います。天井や壁、床を撤去し主要構造部が見えてきたら、リノベーション後の間取りに必要な柱や基礎の位置を確認しながら、不要な柱を抜いていきます。その後躯体の補強や配管の入れ替え、内装の施工を行います。
家に住んでいる状態で少しずつ工事するリフォームと違い、フルリノベーションの工事中は月単位で契約する賃貸マンションなどを仮住まいとする必要があります。ギリギリのスケジュールで工事を行うと、不測の事態で工事に遅れが生じた場合に「賃貸物件の家賃がかさむ」「仮住まいからの通勤通学に時間がかかる」などの不都合が生じることも。引っ越しのデッドラインから1~2か月ほど前には工事が完了するよう余裕のあるスケジュールを組みましょう。
●フルリノベーションで理想の暮らしを実現!
古くなった建築を骨組みの状態まで解体するフルリノベーションでは、建物の機能性を新築同等レベルに引き上げることができます。老朽化が進み、部分的なリフォームを重ねるよりは、フルリノベーションで一気に住まいをリフレッシュさせてはいかがでしょうか?
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